研究紹介

榎堀研究室では,ICT(Information and Communication Technology) の次なる目標として知識共有社会の実現を掲げ,研究を行っています.

人類は長い歴史の中で,知識の蓄積と共有を行うことで,社会を豊かなものに作り変えてきました.知識は,個人の体験や学習の中で生まれ,口伝や,文書・映像によって残されることで他者に伝わり,創造性と知恵の源泉となる,重要な概念です.古くはパピルスや羊皮紙,木簡など,現在ではブログ等に代表される情報空間上の媒体など,さまざまなメディアに知識は蓄積され,共有されてきました.私たちはさらに,この知識の源泉である体験の共有を可能とする技術を目指し,次の3つの技術分野,2つのテーマで研究を行っています.

3つの技術分野

  • 状況処理技術(基盤)
  • マルチモーダルコミュニケーション技術(複合基盤)
  • ユビキタス技術(社会情報基盤)

2つのテーマ

  • ユビキタス体験メディア(UEM)
  • 知的人間支援システム
 
 
詳しい研究内容については、下記項目をクリックすることで詳細ページをご覧いただけます。
 

2020年~

動作再現による人物間の感性価値伝達

 伝統的工芸品などの新たな価値基準として注目されている感性価値は,各々の感じ方に依存するため伝達が困難です.そこで作品の触れ方を人物間で統一することで,動作に励起される感性価値を伝達することを検討して...

2021年~

時系列圧力画像からの衣類型表面形状推定

 非密着衣類型センサの最たる問題となっている人体衣類間の位置ズレや皺の影響などを克服する方法の一つとして,衣類型センサの3次元形状推定が考えられる.衣類型センサを着用しつつ日常生活などを行うことを考慮...

2022年~

鑑賞支援を目指した伝統工芸品評価時の着目箇所推定

 一つ一つ職人の手で作られた伝統工芸品には機械で大量生産されたものとは異なる持ち味や良さがあります。しかし、伝統工芸品の「良さ」の感じ方は感覚的なものであり、専門的な鑑賞経験を積んでいる人や製作者自身...