動作再現による人物間の感性価値伝達

2022年10月20日 – 2:00 PM

 伝統的工芸品などの新たな価値基準として注目されている感性価値は,各々の感じ方に依存するため伝達が困難です.そこで作品の触れ方を人物間で統一することで,動作に励起される感性価値を伝達することを検討しています.

 「自己努力による動作模倣」,「機械による動作再現」に,他者動作の再現精度がより高い「機械的補助と自己努力による動作模倣」を加えて比較検討しました.評価値の収集には,76の形容詞対を用いたSD法を用いています.結果,動作に有意に変化する29の形容詞対を明らかにしました.さらに29の形容詞対のうちの9つの形容詞対が,提案手法によって類似値へ収束する傾向にある伝達可能な共通感性である可能性を示唆し,5つの形容詞対が,有意に変化するが個々人で変化パターンが異なる個人特有感性である可能性を示唆しました.

Sorry, comments for this entry are closed at this time.